デニムの魅力のひとつに、経年変化により穿き込むほどに色落ちして風合いを増すことですが、お気に入りのデニムで濃いインディゴカラーを出来るだけ長持ちさせたい、そう考えている人も多いのでは?
デニムを長く愛用して自分だけの1本に育ててみたいという方に試して欲しいのが、加工されたデニムとはまた違ったリジッドジーンズです。
色落ちを楽しむなら、リジットを是非とも選んでほしいところ
リジットジーンズとは
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リジットとは固く曲がらない、硬直したなどの意味を持つ「rigid 」に由来。
通常のジーンズは防縮加工されており、ストーンウォッシュやケミカルウォッシュなど、糊落としもされていて洗ってもほとんど縮むことがありません。色落ちもすでにされています。
対してリジットジーンズとは、ノンウォッシュや生デニムと呼ばれる糊付けをしたままの状態のものを指し、糊付けされた状態なので、デニム生地は固くゴワついているのが特徴。
デニム生地がカチカチで、馴染むまでは毎回足を通すのに苦労するほどですが、その分、余計な加工がされていないので、穿き続けていくうちに生まれる独特なアタリが出てきて特有の色落ちをするため、自分好みのデニムを育てることも可能です。
その質感から、古くからデニムフリークやアメカジフリークに愛されてきました。
リジッドデニムと生デニムの違い
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リジッドデニムと生デニムは同じ意味で使われることが多いですが、厳密には2種類に分けられます。
アンサンフォライズド
防縮加工がされていない生地を使用した生ジーンズ生地。糊付き未洗いで防縮加工を施していないデニム生地は、綾織り特徴である縦の方向に伸び縮みしやすいため洗濯していくと縮みます。
サンフォライズド
デニムの欠点として生地の色落ちや縮むことがありますが、サンフォライズドは1920年代に開発された綿100%と綿が含まれた混紡の生地が縮まないようにする防縮加工の呼称です。
あらかじめ強引に縮めることによって後から洗濯などで縮まないようにする方法です。
リジッドデニムの育て方について
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リジッドデニムの醍醐味は自分に合った縮みと色落ちに仕上げられることにつきます。
光沢があるインディゴ染料で染めて作ったデニム生地は、洗ったりこすれたりすると、すぐに色が抜け落ちてしまうほど、色を定着させるのが難しい染料です。
リジッドデニムを穿く前に糊落としする人もいれば、糊落としせずそのまま穿き込む人も当然います。
その理由として、糊がついていることで独特のツヤ感が出ます。
ひと昔前まで色を長持ちさせるにはジーンズは洗わない方が良いと聞いたことがあると思いますが、ジーンズは洗わずに穿き続けることで不快な匂いと、汗や皮脂汚れなどから雑菌が繁殖してしまい、かえって不潔です。
ですので、リジッドデニムのファーストウォッシュは、できる限り穿き込んでから洗濯をした方がアタリが出る箇所のみを色落ちさせて、それ以外は濃い色のまま残していくのが理想です。
ジーンズの糊落とし方法
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生デニムならではの、バリバリ生地の感触を十分楽しんだなら、糊落としのため洗うのも良いと思います。この糊落としすることで、ジーンズをリセットして自分にフィットした形にキープできるようになります。
まず、デニムを裏返した状態で40℃程度のぬるま湯を用意します。その際ジーンズ用洗剤を使用しますが、無い場合は、おしゃれ着洗い洗剤(エマール等)でも問題ありませんので、キャップ一杯ほどを投入します。
全体にしっかりもみ洗いをしてから1時間程つけておきます。そうすると、生デニムの糊が生地の表面上に浮かび上がってくるのが分かるはず。
逆に完全に糊を落としたいのなら、バケツやたらいに60度くらいの熱めのお湯を使うことで糊を溶けやすくなります。
お湯で糊を落としたら1度洗濯機で裏返しのまま洗いますが、洗剤と一緒に柔軟剤を投入するのを忘れないように。あとは普通にベランダで干せば糊落としは終了です。
A.P.C.
創設者でありデザイナーのジャン・トゥイトゥ氏がKENZO(ケンゾー)やagnes b(アニエスベー)で経歴を積み、フランス パリで1987年に設立したA.P.C.(アーペーセー)。
ブランド名はAtelier de Production et de Creation(生産と創造の工房)の意味が込められ、それぞれの単語の頭文字をとって名付けられたものです。
フレンチ感あるワークウェアをベースとして、カジュアルでありながらロゴもないシンプルな機能性のあるデザインが特徴的。
デニムエイジングが魅力のリジッドジーンズに定評があるA.P.C.のデニム生地は、基本的にハイクオリティな日本製から選び抜かれたものを使用しています。
New Standard(ニュースタンダード)
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一般的なデニム生地よりも肉厚な14.8オンスの生地を使用したA.P.C.の定番モデル。昔ながらのデニムを意識したストレートなシルエットで裾には軽いテーパードが効いているクラシックなアメカジテイスト感あるリジッドデニム。
バギーシルエットとサイジングにより幅広い着こなしが可能。プレーンに穿きたい人にもおすすめです。
まとめ
デニムを自分だけの1本に育ててみたいという方に試して欲しいのが、加工されたデニムとはまた違ったリジッドジーンズ。
しっかりと糊が効いているので最初は履き心地が固く、ごわごわしていて窮屈と感じるかもしれませんが、デニムが持つ糊のついた独特の光沢感ある色が、綺麗目スタイルにも合致。
自分の体型にフィットしていく色落ちジーンズを1から育てていくのを楽しみたい方にも生デニムはオススメです。